環境x運動x腕時計 進化したスイスのハイブリッドスマートウォッチ「スーパーチャージャー2.1プレミアムHR」


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当ブログでは2019年スイスSequent社の「スーパーチャージャー2」というハイブリッドスマートウォッチのプロトタイプをレビューしている。

今回はSequent社から提供戴いた、バージョンアップした「スーパーチャージャー2.1」のレビューだ。

プロトタイプとはデザインが変わりムーブメントも改善され、より静かになったスーパーチャージャー2.1を早速見ていこう。


もくじ

開封:凝ってて美しい!開封
ケース:シンプルな美しさ、エキシビションバックも見もの
文字盤:LED、スマート機能針を詰め込んだシンプルなダイヤル
ストラップ:ユニークなボタン式!
ハイブリッドスマートウォッチ機能とアプリ
まとめ


開封:凝ってて美しい!


プロトタイプレビュー時には仮のパッケージだった(それでもかなり完成度が高かったが)。今回は製品版のパッケージということで期待も上がる。

ぱっと見は平凡な段ボールだが、底からはオレンジ色の内部が垣間見える。


開ける部分もちゃんと切り取り線とプリントがしてあり、これが平凡なパッケージではないということがうかがい知れる。


開けると内側一面オレンジ!中にはサイン入りの細長いお礼の手紙、そして細長い紙のカバーに包まれた繭のようなケース。早速取り出してみよう。


上の写真上部中ほどの四角い紙の中から出てくるのが上写真下部の繭のような再生素材ケース。この中にスーパーチャージャー2.1が入っている。なおオレンジ色の箱にはふたつ窪みがあるが、そこにはオプションで購入できるストラップが入るようになっている。

本体色は「オニキスブラック」、バンドカラーは「タイド® ブラック/レッド」。

 
繭ケースの窪みにはSequentのロゴがデボス加工で、その下にはSequentの文字も。


実はこの繭のようなケースは二重になっており、下部には緊急時充電用のドックとUSBケーブル。そして細長い説明書だ。


説明書も格好いい。



繭ケースの下の細長い紙箱にはもう一つのストラップが入っていた。こちらは「レザーブラウン」。

なおスーパーチャージャー2.1には3種類のバージョンが存在する。「プレミアム」、「プレミアムHR」、「スポーツ」だ。

プレミアムとプレミアムHRはどちらもケースは316Lステンレススチール製にアルミケースリング、風防はサファイアクリスタル製。スポーツモデルはケースはアルミケース+アルミケースリングで、風防がミネラルガラスとなっており、プレミアムモデルより少々安い。

今回レビューのものはプレミアムHR。これはプレミアムモデルに心拍数(Heart-Rate =HR)を測定する機能が付いたものだ。また、追加購入しない限りは付属するストラップは1種類であることもご注意戴きたい。


ケース:シンプルな美しさ、エキシビションバックも見もの

ケースは42.10mmと小さくはないが大きすぎもしない。高さも"自動巻き"と考えればアリな14.20mm。ラグから反対側のラグまでは45.50mm。ケース重量は55gだ。

ボディーは316Lステンレススチール製。ケース横のリングは航空宇宙用アルミケースリング。


心拍センサーにもサファイアクリスタルが使用されているという。


独自開発のローターとムーブメントは面白い。エキシビションバックなので内部の磁石とコイルらしき部分も見える。ローターの回転でバッテリーをチャージするという仕組みはセイコーキネティックにも通ずるが、これはクオーツ時計ではなくハイブリッドスマートウォッチだ。

なお防水性能は5ATM/50m。


文字盤:LED、スマート機能針を詰め込んだシンプルなダイヤル

文字盤は大きくて見やすい。各要素がシンプルであることも可視性の高さに影響している。

アプライドインデックスも針も鏡面仕上げ。時分針は中抜きが施されており、スマート機能針や、その指し示す数字の上に針が来ても邪魔にならない。

各時インデックスは長細いピル状。プロトタイプ版より心なしかインデックスの突出具合は薄めになっているようだ。

12時下には「SEQUENT」と艶のあるプリント。6時上には「SUPERCHARGER²HR」のプリントがなされている。スマート機能のために存在する針は先端に赤い色が付けられている。そのスマート機能針が指し示す目盛は色分けされており、その外周にアラビア数字で0から160まで記されている。


スマート機能操作用のボタンの役割を担う竜頭は、頭頂にSequentのロゴが彫り出されている。側面はゴム状となっている(が、特にこの竜頭は回すために存在するわけではない)。


12時インデックスの下にはLEDがあり、赤、青などに光ることでスマート機能に関する表示を担う。


ストラップ:ユニークなボタン式!

バンドカラーは「タイドR ブラック/レッド」と「レザーブラウン」。タイドストラップは海洋プラスチックゴミリサイクル素材でつくられている。

どちらもクイックリリース式となっているのでスタイルに合わせてすぐに付け替えられる。ストラップ幅は22.00mmと太め。

ピンが突き出た見慣れないストラップだが、これは許取得済みのピンシステム。ピンと行っても先が丸くなっているので腕に刺さったりはしないのでご安心を。

使い方は簡単。まずは一つのポッチを一方につけ…

もう一方のピンを反対側のストラップにポチッとつける。

これが意外としっかりしていて、大ぶりな腕時計本体をしっかり固定できる。

残念ながら「タイドR ブラック/レッド」の方はしばらく着用していたら、端の部分がチクチクと肌に刺さって痛痒くなってしまった。Sequentに連絡したところ、別のストラップを送るか、返金の処理ができるとの返事が返ってきた。

同じものを送ってくれるよう連絡したら即座に配送手続きが成された。サポートもしっかりしていて安心だ。

しかし同時に、この代替品のタイドストラップも、同じく肌に当たる部分に表裏面の接合部分が存在し、そこが僅かにチクチクと肌に刺さる感じがした。心配な人は別の種類のストラップを選択すると良いだろう。


なので今度は「レザーブラウン」を着用。こちらはシリコン製のストラップベースの上面にレザーが張られたもの。レザー部はホーウィーンレザーを使用とのこと。


16~17cmほどの手首では小さい方から4つ目のポッチが丁度良い感じ。大抵の腕時計では小さい方から3つ目のストラップ穴で留めることが多いので、もしかしたら一般的な腕時計よりも小さい手首径の人にも合うかもしれない。


こちらのシリコンベースのものは付け心地が良い。

クイックリリース式で22mmなので、他の22mmの腕時計に付け替えるのも簡単だ。


ハイブリッドスマートウォッチ機能とアプリ

時刻合わせやGPS、データの保存、その他の機能にスマートフォンが必要となる。が、一度スマホとペアリングさえすれば腕時計本体のみで完結できるスマート機能もある。

アクティブトラッキング機能

スマホアプリとペアリングすると、性別、身長、体重の他に毎日の目標とする歩数を入力することになる。

通常時、機能針が指し示しているのは、その目標に対して現在までに何パーセント達成できているか。1万歩を目標に設定しているのでこの写真では1万3000歩足らずだということがわかる。

心拍数測定機能

竜頭を短く4回押すと赤いLEDが点滅し、心拍数測定モードになったことを知らせる。約20秒ほどすると測定が完了し、ファームウェアをアップデートしたところ、約7秒で測定が完了し、赤い機能針が5秒間心拍数を示す。

心拍測定はアプリ側の設定で自動で定期的に行うことも可能。なぜかファームウェアアップデート後も定期的な心拍数測定は上手く機能していない。

パワーリザーブ表示機能

竜頭を短く2回押すと青いLEDが点滅し、機能針がパーセンテージで?パワーリザーブを示す。

スポーツモード

竜頭を2秒間長押しの後に短く2度押すとLEDが紫に光り、時針がくるり一回転してスポーツモードに。ワークアウト目標も設定でき、心拍数の記録もスポーツモード専用の「記録しない/5分おき/常に」というオプションがある。

スポーツモードではスマホのGPSを使用して(e-GPS機能と言われるようだ)位置を記録することができる。オンにしているとパワーの消費が激しいとのことだが、GPSはオプションでオフにすることも可能。

スポーツモードは3度竜頭を短く押すことで終了する。オフにしたらまた時針が1回転する。


アプリも重要な部分。プロトタイプをレビューしたときにはアプリの方がまだまだ準備中といった感じであったが、現在のアプリは完璧とは言えないもののしっかり機能する。

アプリとシンクさせるには、竜頭を短く2度押す(パワーリザーブ表示と同じ)ことで腕時計をシンクモードにしてから、スマホアプリでシンク(アプリのホーム画面を下に引き下げて離す)。

なお自動シンク機能は今のところ無い。ちょっと一手間が掛かる感じだが、これはなるべく消費電力を低くしてパワーリザーブを優先した結果。データ量にもよるがだいたい2週間分のデータはスーパーチャージャー2.1の内部に保存できるとのことなので、頻繁にシンクしなくとも大丈夫なようだ。

アプリホーム画面下部には、左にバッテリー残量、右に「CO2」とある。このCO2は、2018年のEU基準で、移動距離をキロメートル換算して、その距離を自家用車で走った際のCO2量を示している。つまり、車を使わなかった分だけこれだけのCO2を削減できたということが可視化されているわけだ。

将来的には睡眠データも集められるようで、オプション項目を見てみると「Sleep mode beta」というものもある。有効化すると上のスクリーンショットのように「Sleep」で睡眠の深さや長さが見えるようになる。

今年春には設定した目標達成のためのモチベーションコーチなる機能も付加される予定となっている。

また、プロトタイプレビュー時に「Sequent社独自の暗号通貨「SQ coin」というのも興味深い存在だ。これは、時計をつけて計測した自らのアクティビティを、健康&環境関連の製品やサービスに使用できる通貨にする」と記していたが、これも少々形を変えて今年春実装予定とされている。こちらはユーザーの運動/活動が「Health Coin」となり、「あなたの個人的な健康や地球の健康をサポートするために使用することが」できるとのこと。楽しみだ。


まとめ

スマホとのデータシンクに一手間掛かるのを欠点と見ることも出来るが、運動目標の達成度は常に表示されるし、心拍数も、パワーリザーブの表示も腕時計だけで表示できるのでスタンドアロン的な用法も問題無い。

付け心地の良いユニークなストラップも嬉しい要素だ。クイックリリース式なので手軽に付け替えることができるし、スーパーチャージャー2.1以外の22mm幅の腕時計にも付けられる。ストラップだけ別売りしてくれても売れるんじゃないかと思う。

環境の面で言えば、Sequentはスイス生まれの環境保全団体myclimateとも提携しているほか、という一本の腕時計を購入するとニカラグアの森林再生プロジェクトで10本の木が植えられるという点、海洋ゴミをリサイクルして作られたストラップ、リサイクル素材にこだわったパッケージデザインも、本気で環境のことを考えるSequentの姿が見える。


3月に発売されたばかりと言うことで、真新しい製品を購入するのは怖い方もおられるかもしれないが、保障は5年間とかなり長めなので安心したい。また、未着用であれば2ヶ月間は返品可能であるのも心強い。

運動に関しても、着用者の目標達成のモチベーションとなるHealth Coinが今後使えるようになるというのはユニークで面白い。フィットネストラッカーは着用者の運動をトラッキングして可視化することで運動のモチベーションとしてきたが、それに更にモチベーションを上げる機能が付くわけだ。

ウェブサイトは機械翻訳丸見えではあるが一応日本語に対応しているので、興味のある方、購入希望の方はSequent公式サイトを覗いてみられると良いだろう。

Source: Sequent

(abcxyz)

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