マグネット式充電ケーブルVOLTAの最新製品VOLTA 2.0レビュー!


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デバイスの充電儀式を安全に、簡単に、そして素早くこなすことを可能にしたオーストラリアのマグネット式充電ケーブルVOLTA。今回は、クラウドファンディングサイトIndiegogoでもMakuakeでもキャンペーンを成功させてきた同社が送る最新製品VOLTA 2.0のレビューをお送りしよう。

以前当ブログでは同社のVOLTA OriginalとVOLTA XLをレビューしているのでそちらも合わせてご覧戴くと良いだろう。



VOLTA 2.0



VOLTA 2.0は3種のチップ対応、データ転送も可能の何でもござれ。同社のVOLTA Originalの正統な進化版だ。

ケーブルの片側は通常のUSB(USB A)で、片側がマグネット式スロットとなっている。「チップ」と呼ばれるデバイスに差し込むマグネット式のケーブル先端はMicro USB、USB C、Lightningの3種類。この2点はVOLTA Originalと共通している。

しかし電流容量はOriginalの2.4Aから5.0Aへと倍増。これにより従来の「Quick Charge 2.0 & 3.0、Rapid Charge、Fast Charge」への対応に加えて新たに:

・Quick Charge 4.0、DASH Charge、Huawei Super Charge

にも対応したほか、さらにUSB 3.1 Gen2でのデータ転送対応にまで対応している。(詳しい対応確認済みデバイス表は公式サイトのOverview部分に記してある。)

ケーブルはミリタリーグレードの編み込まれたナイロンで、これまでのVOLTA製品と同様に、一般的な充電ケーブルの10倍の強度を誇る。また、編み込みのお陰でケーブルが絡まり合わないのも特徴だ。

またこれまでと同じくN52ネオジウムマグネットに18金プレーティングが施された銅製端子が用いられている。無期限保証も付いている(日本の代理店などから購入した場合はこの限りでは無い可能性がある)。

VOLTAのチップをデバイスにとりつけた状態で、デバイスの防水性能がどうなるのか気になる方もおられるだろうが、この点に関しては前回のレビューに記しているのでそちらをご参考あれ。


これまでのVOLTA製品と同じく、ケーブルとチップのセットを購入したときにはマカロン風のケースが付いてくる。ケースには黄色いチップ外しとベルクロ結束バンドも付属し、ケース内側にはそれらやチップを収納するためのメッシュポケットが付いている。

VOLTA 2.0のケーブル長は2m、1m、0.5m、0.25mから、ケーブル色は黒、青、赤、シルバーから選択可能。

(なお、VOLTA 2.0はPower Deliveryには未対応だが、VOLTA XLの方はPower Deliveryにも対応しているのでMacBook Proなどの充電の際にはVOLTA XLを選択すると良いだろう)


チップとケーブルの進化



残念ながらVOLTA 2.0は従来のVOLTAモデルのチップとは互換性はない。だがこれはただ企業が金儲けのために新モデルと旧モデルの互換性を無くしたのとは違う。これは細やかな改善の先に行き着いた結果なのだ。もっと詳しく見ていこう。


チップとケーブルの接続点は、これまでのVOLTAモデルではチップ側にはピンが当たる接点部位が見えるようになっており、ケーブルスロット側にピンが露出していた。そして充電の際にはスロットのピンにチップの接点がずれることなく触れれば問題無く充電できるようになっていた。その一方で、スロット内部に突起状に突き出たピンは折れないように守られる必要がある。そのため、チップが入り込むケーブルのスロット側にはある程度の深みが存在した。


VOLTA 2.0ではチップ側には両面に接点のあるウエハース、ケーブル側にはウエハースを挟み込むような構造物があり、その内側にピンが存在する。これは従来のものより少々複雑だが、ピンが外に向かって露出していないため、スロット内部側の段差を浅くすることが可能になっている。


しかし同時に、ケーブル側が平坦でなくなったためかLightningとmicroUSB端子は若干長くなっている。とはいえこれまでにもLightningとmicroUSBのチップは飛び出る部分も大きくなかったため、これは目だった欠点とはなっていない。その代わりに気付くのは、チップのデバイスに近い側に、白い構造が出ていることだろう。


これはチップの銀色部分よりも広くなっているため、デバイスからはみ出た部分は安定感を持って段階的に飛び出るようになっている。


そして何よりもUSB-C端子においては若干短くなっている。


デバイスによれば不格好に出っ張っていることは変わりないのだが。これはやはりUSB-C端子の規格による制約にところが大きいのかもしれない。それでもこのサイズのUSB-Cチップを更に短くすることができたのは凄いことだ。


ケーブルを接続した状態では違和感はない。


ケーブルスロットの段差変化が生んだ大きな進化



(写真はVOLTA 2.0のチップとケーブルスロット部)

ケーブルスロット内部の段差が浅くなったことは、更なる利点を生んでいる。1)チップ抜けが減ったこと、そして、2)ケーブルの脱着がこれまでにも増して容易になったことである。

1)チップ抜けの減少

これに関しては以前の投稿から引用しよう:
デバイスによっては、ケーブルを外す際にチップが抜けることもあるかもしれない。これはチップの問題ではなく、デバイス側の端子接続口が度重なるケーブルの抜き差しで弱まっているため生じること。私の所有するiPhone 5(発売はもうかれこれ7年前のスマホだ)ではケーブルをまっすぐ引き外すとLightningチップもともに抜けてしまう。試しに同じLightningチップを、初代iPhone SE(2016年発売だが、購入は昨年)に挿して試したところケーブルは抜けてもチップは外れなかった。
なお、このチップ抜け現象は、ケーブルを横向き/斜め向きに外すことで防ぐことができる。

ケーブルを横向きに外すことで防ぐことができる、と記しているが、これは「チップの短辺方向に向かって外す」とも言い換えることができる。チップの長辺方向に向かって外そうとすると、スロットの段差が深いために抜けないのだ。一方VOLTA 2.0ではスロット段差が浅くなったため、スロットはどの方向からでもチップが抜けること無く外すことができるようになった。

2)ケーブル脱着が容易に

そして、ケーブルの脱着がこれまでにも増して容易になった点。ケーブルとチップに使用されているのは従来同様のN52ネオジウムマグネットであり、その磁石の性能は変わりない。しかしスロットが浅くなったことで、これまでよりも自在な方向からケーブルの脱着がしやすくなった。

なぜなら、従来の深みのあるスロットであれば、磁石の惹きつけ合う力を持ってしても、チップに対してケーブルの向かう方向がなるべく垂直で無ければきちんとはまらなかった。しかし浅くなったVOLTA 2.0ではチップに向かうケーブルの方向は斜めであってもスロットにチップが一部でも入ればあとは磁力で上手くはまってくれるのだ。もちろんVOLTA OriginalでもXLでも上手くはまらないことはないのだが、VOLTA 2.0ではこれがよりすんなりとスムーズにはまるようになったのだ。


そしてこれは外すときにも同じこと。「1)」の内容と被るが、デバイスが表もしくは裏をテーブルなどの平面に置いた状態で充電されているとする。この状態で片手でケーブルを上に持ち上げるだけでデバイスを外すことが可能になったのだ。従来のVOLTAではマグネットの力は強力だし、デバイスの表/裏方向=チップ露出部の長辺方向に捻っても外れないため、片手でデバイスを押さえて、もう一方の手でケーブルを外さなくてはならなかった。

片手で簡単に外すことができるようになったことは大きな進化だろう。ケーブルが引っ張られたらマグネットが外れる(ケーブルに引きずられデバイスが落ちる心配が少ない)というのもVOLTAの売りの一つであるが、VOLTA 2.0ではこの点でもケーブルが外れる方向が増えたことで安心感が増している。

逆に言えばケーブルが外れやすくなったと言えるが、充電ケーブル着脱の利便性とケーブルに引っかかったときにデバイスが落ちない安心感はVOLTAブランドの特徴でもあり、そこをより追求した結果として上手く進化していると言える。


その他の変更点



また、VOLTA 2.0ではVOLTA Originalと同様に、ケーブルが電源に接続されているとケーブルスロット側のLEDが点灯するのだが、ここにも新たな工夫がなされている。


従来のVOLTAケーブルでは、ケーブルの片面にしかLEDが付いておらず、充電の際にLEDの点灯が見えない側が存在した。VOLTA 2.0ではLEDの発光部分をケーブルスロットの側面としたことで、ケーブルがどちらを上に挿さっていてもLEDの光を確認できるようになっている。一見地味だが重要な改善だ。(写真は明るい中で撮影したのでわかりづらいが、よく見れば左側が光っている。これは暗い中でははっきり見て取れる。)


少々残念な面としては、従来のVOLTAではケーブル両端子の根元が急角度に折れ曲がることを防ぐV字状の部材がより複雑な形状をしており(写真上)、少なくとも一定方向からの曲げに対し急角度の曲げが起こりづらい構造になっていたのだが、この部分が大幅に簡略化されているという点。もしかしたらこれまでの構造は効果が薄かったためにこうなったのかもしれないが、従来の方が効果がありそうに思えるし、見た目的にもカッコいいのでこの部分の変化は少し残念に思う。


その他の変化点としては、ケーブルの編み込みが、従来はただ編んであるだけ(右)だったのが、VOLTA 2.0では編み込みにねじりというか、更なる立体感が加わっている点がある。


加えて、microUSB端子のデバイス引っかかり構造はよりしっかりした作りとなり、古いデバイスでもより外れづらくなっている。


あと、USB-A側のケーブル内部が紫になり個性的になったのも面白い点だ。


まとめ



microUSB、USB-C、Lightningの3つのチップで多種多様なデバイスに対応する点はそのままに、大きく進化したVOLTA 2.0。電流容量が5.0Aになったことに加え、USB 3.1 Gen2でのデータ転送への対応。そしてこれまでのチップと互換性がないのは残念ではあるものの、着実に進化を遂げたチップとケーブルスロットには後方互換性を失うだけの価値が合ったと言えるだろう。

まだマグネット式充電ケーブルを所有した人や、VOLTA製品未購入者には大いにお勧めできるし、すでにVOLTA Originalを所有している人にも魅力的な製品になっていると言えるだろう。


Source: Volta 2.0

(abcxyz)

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