袖元に時を告げる惑星…Kaal Watchの腕時計Multiverse Gaeaプロトタイプレビュー


Collaborated with Kaal Watch 

今回はシンガポールのKaal Watchの腕時計をご紹介しよう。

Kaal Watchを立ち上げたのはAlvin Lye氏、Jessie Yeo氏の夫婦と、Alvin Lew氏。Lye氏は、実は知る人ぞ知るAzimuth Watch Works Companyの共同創業者でもある。Yeo氏はイタリアン・ウォッチブランドTrifoglio Italia(日本ではトリフォグリオとして展開)の共同オーナー。Lew氏は腕時計業界に長年勤めた経歴もある腕時計ブロガー(Micro Brand Watch World)。なおKaalはサンスクリット語で「時」という意味だそうだ。

この3人によるKaal Watchはなんともユニークな腕時計を生み出した。同社初のコレクションとなるのは、地球、月、太陽をイメージした「Multiverse Edition」。今回はその中から地球が輝かしい「Multiverse Gaea」モデルをお借りしてのレビューとなる。

なおこれはプロトタイプであり製品版とは少し異なる点もあるのでご注意あれ。


もくじ

開封:ゴツいケースに守られた地球
ケース:巨大なドーム風防に星付きのケース
地球、そして宇宙広がる盤面
ストラップ:シンプルだがしなやかでバックルも良い
まとめ


開封:ゴツいケースに守られた地球


プロ用機材が入っていそうな厳ついケース。

写真ではクッション材で見づらいが、天面には白色でKaal Watchのロゴが印刷されている。


蓋のロックを外して開ければ…


中からは地球「Gaea」(ガイア、ギリシャ神話の大地の女神の名前)が。


ケース:巨大なドーム風防に星付きのケース


まず目に付くのはそのでっぷりとした巨大な風防。

これはダブルドームのサファイアクリスタル製で、反射防止コーティングがついている。


ケース径は42mm、ラグからラグまでは47mmと特段巨大な感じはしないのだが、厚みは風防もあるのでなんと19mm。


プッシュ・プル式の竜頭は側面に立体的な菱形模様が刻まれる他、シリコンリングも配されており操作しやすい。天面にはロゴが刻印されている。


ラグ上には涙型の彫り込み。


ラグ横には星の形のネジが!


分厚いベゼル部も魅力的。


ケース裏蓋はネジ止め式。防水性能は30m。

テンプ部分のみが見える部分的エキシビションバックとなっており、惑星が並ぶケース裏の刻印の中で太陽のように中心に輝く。なお製品版ではシリアルナンバーも記される。

ムーブメントは安心と信頼のセイコーNH35。


文字盤:地球、そして宇宙広がる盤面


時はアラビア数字がスーパールミノバC3蓄光で記されたディスクが回転することで示す仕組み。

文字盤上のチャプターリングが下向き三角形で示す部分の数字が現在時だ。このディスク部分にはラメが入っており星の瞬きのように見える。

分は地球を回る輝く北極星で示される。なお製品版では分針は赤く彩られるほか、径がプロトタイプ版の3.28mmから5mmへと大きくなる。


秒針もちゃんとある。なんと秒針は曲げられて、地球の上に一部覆い被さるようにして存在するのだ。秒針は製品版では白く縁取られ、こちらも1.4mmから1.8mmと大きくなる。


もちろん立体的な地球も忘れてはいけない。細かなプリントだけで無く、表面に起伏がありリアルだ。

その上には地球を支えるブリッジが3時9時方向に。



時計として時刻が見づらいという指摘もあるだろうが、それはすぐに慣れることだろう。


蓄光はチャプターリングも時ディスクの数字も光る。もちろん分針と秒針の先端も輝く。


立体感のある輝きに、下からうっすら照らされる地球がロマンチックだ。


ストラップ:シンプルだがしなやかでバックルも良い


22mm幅のストラップは厚みが3.5mmほどある。分厚いのだがしなやか。クイックリリース式となっているので手軽に他のストラップに変えることも可能だ。

オリジナルバックルは角が面取り・艶出し仕上げされておりユニーク。



ストラップの先端部分にもKaal Watchのロゴが入っている。


手首径16~17cmほどの筆者の腕に着けるとこれくらいの大きさ。


やはり風防が突出していて目立つこと受合い。


まとめ:


製品版は700ドルとなる予定。製品版では24ヶ月保障付き。購入したい方はKaal Watchウェブサイトへ赴くと良いだろう。

なおこの腕時計はKickstarterでキャンペーンも行っており、見事目標金額の倍近く集めて成功している。

宇宙を愛する知り合いへのプレゼントとしてもいいだろうし、他の人の腕時計と絶対被りたくない人にもぴったり。実用腕時計と言うよりは、ファッションアイテム、個性の象徴としての腕時計として価値がある一本だろう。

たった一つの我らの故郷、地球。

日常の細々とした業務に追われる中で、時折手首に浮かぶ地球を眺めて自分の小ささに気付き心を落ち着かせるにもいいだろう。


Source: Kaal Watch

(abcxyz)

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