豪MAS Watchesから、クラゲにインスパイアされた美しいダイバーズウォッチ「The Irukandji」


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オーストラリアからやってきた新たなマイクロブランドMAS WatchesKickstarterで資金を調達、現在はIndiegogo公式ウェブサイトで予約受付中の腕時計「The Irukandji」をご紹介しよう。

MAS Watchesにとって最初のコレクションとなる「The Irukandji」は猛毒を持つクラゲから着想を得てデザインされたダイバーズウォッチだ。独特の形状ながらも上手くまとまったその要素を見ていこう。

*7月12日、Kickstarterキャンペーン終了後の予約先など加筆修正



MAS Watches



MAS Watchesの正式名称はMatthew and Son Watches。創設者は数々のオーストラリアの有名ブランドに長年携わってきたMatthew Francis氏。実は彼も、彼の若き息子Tateくんも腕時計が大好きで、Matthew氏は創業して自らが情熱を注ぐ腕時計で生計を立てようと決断、こうしてできたのがMAS Watchesだ。

腕時計業界には家族経営のブランドも少なくないが、それらの多くは創業が古いものが多い。まだTateくんは若く、成長して父の後を継ぐかどうかは今は確かなことは言えなさそうだが、こうして家族で共通する情熱の対象が仕事になることで、ゆくゆくはMAS Watchesもそのような老舗時計ブランドとなるのかもしれない。

そんなMAS Watchesが目指すのは、高品質かつユニークなスタイルを持つ、腕時計ファンにアピールできる腕時計だ。また機能性と手に届きやすさもMAS Watches製品の重要な要素としている。


ケース



The Irukandjiは200m防水のダイバーズウォッチでありながら、その見た目は新鮮だ。回転式ベゼルと、可視性の高い文字盤要素、そして手首の動きを阻害しない竜頭位置…といった潜水用にデザインされた時計の特徴を備えながらも、まるで丸みを帯びた小石のような完成感を持った独特の形状をしているのだ。

2mm厚のドーム状のサファイアクリスタル製風防には内側に反射防止コーティングがなされている。風防のドーム傾斜が美しく延長するかのように、その外側には同様の傾斜を帯びたベゼルが。ベゼルは逆回転防止式で120クリック。ベゼルインサートは傷に強いセラミック製で、目盛り部分は蓄光。


ベゼル側面もまた、ケース側面の傾斜にあわせて角度がつけられている。側面は掴みやすいと同時に引っかかりを少なくするため、角が面取りされたコインエッジとなっている。竜頭はねじ込み式、側面はコインエッジで、頭頂にMASのロゴが刻印されている。

ケースはおなじみ316Lステンレススチール製で、海での使用にも耐えうる。仕上げは艶消し仕上げ。横から見るとケースは同部分が突出していることが判るだろう。ベゼル部の径は39.5mmだが、ケース横の径が最大となる部分は42mmとなっている。


ケース径最大部から下は、先細りしてラグの付け根下部あたりで終っており、そこから下は艶のある裏蓋がケースの傾斜を引き継ぐようにして先細り。このため42mmのケース幅が直接手首に触れることは無く、手首に接する面はより小さい。これは手首の大きさによらず着用性を高めるためのデザインでもある。

ラグはケース径が最大となる箇所を中心に斜め下に飛び出す。ラグからラグまでは46mm。腕時計の厚みはケース底からベゼル部までが13.13mm、風防を含めると15mmとなっている。


こうして横から見ると、風防のカーブ、ベゼルの傾斜、ケースの上下傾斜、裏蓋の傾斜、これらのパーツを異とする要素が綺麗に繋がった統一感が生み出されている。そしてこの形、なんだか時計部がクラゲの体で、ストラップがその触手に見えてこないだろうか?そう、この形は実はクラゲからインスパイアされたものなのだ。


ケース裏にはクラゲが描かれている。実はこれは彫り込まれたものではなく、刻印よりも耐久性があり高級な仕上げである油圧式プレスで描かれたもの。このクラゲはコレクションの名前「Irukandji」にもなっているクラゲで、日本語では「イルカンジクラゲ」だ。このクラゲに関しても説明しておこう。


image: Forgerz, CC BY-SA 3.0

イルカンジクラゲはオーストラリア北東部近海に生息する熱帯性の「ハコクラゲ」の1種で、小さいながらも非常に強力な毒を持つことで知られている。毒性は非常に強く、刺されるとイルカンジ症候群を引き起こす。症状としては激痛と急激な血圧の上昇、死亡することもある。Wikipediaによればこのクラゲの触手は数cmから1mほどあるが、体部分は僅かに5mmから25mmほど。このためイルカンジクラゲが見えないまま刺されることとなり危険なのだ。


多くのダイバーズウォッチでは、手首を動かしたときに手の甲に竜頭が当たることを避けるために4時位置に竜頭がある。だが個人的には、時計の性能が高いのであればまず竜頭を使う機会は少ないはずであるし、そもそも時計の時刻合わせは腕につけたまましないように推薦されているため、また竜頭使用にそこまで繊細な手の動きが必要とされないことからも、(右利きユーザーを考える際に)時計の右側に竜頭がつく意味は無いと考える。逆に右利きユーザーが左手に腕時計をつけて、4時位置に竜頭があったとしても、手首を捻る際などに結局竜頭の突起が手首にぶつかることとなるし、手首周りで周囲のものに引っかかることもある。つまりそもそも手の甲のある側に竜頭が飛び出ていることはおかしいと感じるのだ。


ありがたいことにThe Irukandjiでは竜頭位置が10時位置か4時位置か、好きな方を選ぶようになっている。そのため利き腕がどちらであっても竜頭が手の甲に食い込むことなく、また手首周りでものに引っかかる危険も少ない竜頭位置を選択できるのだ。ダイバーズウォッチのような実用性が必要な腕時計でこの竜頭位置オプションが選択可能であることは重要だと思う。

使用ムーブメントは安価で良質な自動巻き機械式ムーブメント、Seiko SII NH35が用いられている。


文字盤



文字盤はサンダイヤルとなっており、色は「Deadly Black」、「Reef Blue」、「Stinger Pink」の三色。分ごとの目盛りのついたダイヤルリングも文字盤色に合わせた色となっているほか、「Reeg Blue」はベゼルインサートも青色、他の二色のベゼルインサートは黒色。


文字盤内のインデックス要素は大きく見やすい。12時、6時、9時には三角形に近い形状(中心を向いた角は先が面取りされ、外側の面は弧を描いている)のインデックス、3時には銀の縁取りの日付窓、このほかには各時に丸いインデックスが位置している。各インデックスはもちろん蓄光する。

針は時分秒の3針で、どれも蓄光部分がある。時針は先端が注射針のように飛び出したペンシル針、分針は同じく先端が飛び出すもののバトン針。秒針は面白い形をしており、時計中心で針の全長が7:3に分割されたようになっており、短い方側は文字盤と同色で塗られ、その先に丸い蓄光部がある。


なお、ストレッチゴールとして、7万5000豪ドル以上の資金が集まれば、少なくとも1色の追加色が加わるとのことだ。追加されるカラーはバッカーによる投票で決まる。


ストラップ



ストラップ幅は20mm。ストラップはナイロン製、ラバー製かキャンバス製かを選択可能となっている。

ナイロン製のものはクイックリリース式となっているほか、上に紹介してきた写真でもお判りの通り、時計文字盤の色合いにマッチしたツートンカラーのバリエーションが用意されている。


バックルにもロゴが刻印されている。


キャンバス製とラバー製のものは写真がないが、十分な出資金額が集まればメタルブレスレットもしくはメッシュスタイルブレスレットのオプションもアンロックされるとのこと。


それらは参考写真が幾らか掲載されている。



まとめ



The Irukandjiの小売価格は469AUD(記事執筆時レートで約3万5000円)。Kickstarterキャンペーンが終了した今はIndiegogo公式ウェブサイトから予約可能だ。なおリワードには腕時計の他にも、時計を持ち運ぶのに便利な腕時計ロール、保証書、2年保証がついている。

独特な見た目ながらも全体的な統一感を持ち、価格もお手頃。200m防水に可視性の高い文字盤、蓄光のついたセラミック製ベゼル、と実用性も高く、極めて有毒なイルカンジクラゲにインスパイアされた時計というストーリー性も魅力だ。もちろんこの腕時計にはイルカンジクラゲの持つような野蛮な毒はないが、手頃な価格で腕時計ファンの心にはグサリとその魅力を注入できたようで、Kickstarterキャンペーン終了まで8日間を残し、既に目標金額の115%である330万円以上の資金が集まっている。


特にMAS Watchesにとって初めての腕時計コレクションで奇抜性と実用性を兼ね備えたここまで面白いデザインを出してくれるのだから、ブランドの今後の展開には注目していきたいところ。また、親子で創設した新興家族経営腕時計ブランドとしてもどう成長していくか楽しみだ。




Image courtesy of MAS Watches

Source: Kickstarter, MAS Watches

(abcxyz)

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