Sponsored by CuleM Watches
今回ご紹介するのはスペインのマイクロブランドCuleM Watchesが、5月7日よりKickstarterでキャンペーンを開始した、同社のファーストコレクション「World GMT」。
世界地図が描かれた文字盤に、GMT針、自動巻き機械式ムーブメント、そして世界各地の24都市のGMTベースの時差と夏時間が印してある。世界を旅する事をコンセプトに細やかなディテールまでこだわった腕時計となっており、スイス・メイドであることも特徴だ。
CuleM Watches
CuleMの創設者であるMatthew Cule氏は、世界中を旅する起業家。10歳の時に両親から腕時計を贈られたのが彼の腕時計との出会いだ。
そんな、世界を股にかけて活躍する男が生み出す最初の腕時計はもちろんGMT仕様だ。だがただのGMT時計には終らないところがこの腕時計の面白いところである。
ブランド名CuleMは創設者の頭文字であると共に、110以上の小さいパーツからなる腕時計(「-cule」は「小さい」という意味合いを持つ接尾語)、そして自動巻きムーブメントを指す「M」という意味合いも含んでいる。ブランドロゴでもM部分が他と異なる形状をしていることでこの要素の違いが見える。なおスタイライズされた「C」部分にはさらに別の意味合いも含まれている。それについてはケースの竜頭部分で説明させて戴く。
なおCule氏は既にこのWorld GMT以降のコレクションについても計画を立てている。以降はヨーロッパ、アフリカ、アジア、など各国地域をテーマとしたものとなり、これは合計9のシリーズからなるものの第1弾という意味合いも持つ。その意味でも今後の展開が気になるブランドだ。
コレクション
(左よりThe Frame、The Lights、The Portal。)
World GMTコレクションはThe Frame、The Lights、The Portalという三つのデザイン(違いは主に文字盤と針にある)からなり、それぞれ数色のカラーバリエーションが存在する。使用ムーブメントや裏蓋デザインなどは共通する。
The Lightsは暗所で小さな白色の蓄光が世界の街の明かりのように光るようになっている。カラーバリエーションはブラック、ブルー、ゴールド。
The Portalは世界地図が3次元風となっているのが特徴。カラーバリエーションはブラック、ブルー、ゴールド、グレー。
以下ではThe Frameをご紹介していく。他のコレクション詳細は是非ともKickstarterキャンペーンをご確認戴きたい。
ケース
ケースは316Lステンレススチール製で、ケース径は40mmと大きすぎないサイズ。ケース高は11mmだ。風防はサファイアクリスタル製で、反射防止コーティングが成されている。
竜頭の頭頂部には同社の頭文字である「C」の文字が刻印されている。なおCuleM Watchesによれば、この「C」はウェールズの伝承である「赤い竜」(Welsh dragon)の眼を意味し、世界を旅する着用者を見守る意味合いが込められているとのこと。
竜頭側面はヘリカルギア状の斜めの切り込みが入っている。これは海の波をイメージした模様とのことだ。細かい部分まで世界を旅するテーマに合わせているのは面白い。
ネジ留め式となっているケースの裏蓋もこの時計の大きな特徴だ。ネジ留め部の間部分には世界六大州の名が刻まれているのも注目。
中心部はミネラルクリスタル製のオープンバックとなっており、ムーブメントの仕上げや動き、「C」のロゴが金色に彫り込まれたコート・ド・ジュネーブ仕上げのローターが確認できる。
オープンバック周囲部分には世界の24都市名称と、その外周に各都市のGMT(グリニッジ標準時)に対する時差が印されている。それに加えて都市名の内周部には夏時間もまたBST(英国夏時間。実質的にGMTをベースに夏時間の期間+1)として印されている。これは地味に思われるかもしれないが、夏時間の存在する国の時差計算は面倒くさいこと極まりなく、筆者の住むフィンランドも含め在住者の間でも混乱を招く要素となっているので、手近なところで確認できるようになっているのはありがたい。
また、オープンバックの風防部分は完全な円では無く、GMT方向に瘤状に突出しているのも面白い。これはユニークなだけで無く、GMTの印されている位置が一目でわかるという点で意味がある意匠だと言えるだろう。
使用ムーブメントはETA 2893-2ムーブメント。21石、2万8800bps、レギュレーション機構としてETACHRONを備える。ETA 2893-2そのものはパワーリザーブが長めの約50時間であることも魅力の一つだが、CuleM Watchesの公式パワーリザーブ時間は42時間と非常に控えめな数字を発表している。
耐水性能は5ATMと雨降る中で旅するにも十分な仕様。
文字盤
The Frame GMTの文字盤にはスタイリッシュに世界地図が印され、艶のあるラッカー仕上げが施されている。6時方向外周にはスイス・メイドの証、SWISS MADEが印されている。そう、ブランドはスペイン生まれだが、この腕時計の製造は腕時計の聖地スイスで行われているのだ。
中折れリーフ型の時分針は世界の山々を象徴する存在でも有る。その他には、シンプルな秒針の他、先が赤矢印のGMT針、そして6時位置にはカレンダー窓を備える。
赤いGMT針は、前述の「赤い竜」の尻尾を象徴する要素ともなっている。よく見ればこの針先は左右非対称となっている(右側の角の短辺側が険しい傾斜)のも面白い点で、より竜の尻尾らしい点と言える、細やかなディテールだ。
1,3,6,9時が長めのバー状インデックスが各時位置に配され、その間に分インデックスと、その間を更に4分割するインデックスがプリントされている。その外周にはGMT針用の24時間表示インデックスが1から23までのアラビア数字が印されている。
ストラップ
カラーバリエーション
まとめ
(The Frame - Blue)
コレクションは初回生産分が特別限定版となっており、ムーブメントはグレードがトップグレードのものが使用され、220本限定となっている。この初回生産分はもう部品類も揃っているため7月に発送できるとしている。特別限定版である220本は、シリアルナンバーがCuleMパスポートに記されることとなる。
価格はブルー、ブラック、グレー版がそれぞれ2499ユーロ(記事執筆時のレートで約31万円)、ゴールドプレーティング版が3299ユーロ(約41万円)となっている。なお、Kickstarterキャンペーンでは7月発送分が通常販売価格よりも30%お得になり、アーリーバードとスーパーアーリーバードとなる12月発送分が40%~50%お得に提供されることとなる。
気になる方はKickstarterキャンペーンページをご覧になると良いだろう。
Image courtesy of CuleM Watches
Source: CuleM Watches
(abcxyz)
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