飽くなき品質への追求…時計を愛する紳士のためのアルチザン腕時計。英Van Braugeオックスフォードコレクションレビュー


Sponsored by Van Brauge Watch Company

今回レビューするのは、英国のアルチザン腕時計ブランド、Van Brauge Watch Companyから「The Gentleman's Oxford - Tanqueray」。

価格は約38万円。決して安価な時計ではない。しかし、こだわり抜かれた品質と完成度はこの価格に十分見合っているだろう。クラシカルな洗練性の中に、高品質の部材、研ぎ澄まされた精度…。同社の時計をたった一人でデザインし、組み上げ、精度試験まで行う創設者であり時計職人マックス・ヴァン・ブロージュ氏は、時計作りへの熱い情熱と共に一つ一つの時計を造っている。



Van Brauge Watch Company



Image courtesy of Van Brauge Watch Company

Van Brauge Watch Company。そのブランド名をまだ聞いたことがないという人も少なくないだろう。Van Brauge Watch Companyは時計職人マックス・ヴァン・ブロージュ(Max Van Brauge)によって2016年に創設されたばかりのイギリスはロンドンの腕時計会社だ。

このブランドが生まれるきっかけは、1975年、彼が10歳の時に父親から譲り受けた1950年代のスイス製腕時計にまで遡る。彼が受け継いだこの時計のスタイルは、イギリスのジェントルマンの洗練されたスタイルの象徴であった。10歳のマックス少年を魅了した32mm径の自動巻き腕時計は、今の彼の時計作りの中核として、そのデザイン要素が活かされている。Van Braugeのデザインする腕時計は、このクラシカルな洗練性と、現代的なデザイン性の融合なのだ。


Image courtesy of Van Brauge Watch Company

これに感銘を受けた彼はその後、宝石細工を学んだ後、時計師となるべく学び始める。バーミンガムの時計学校(Watchmaking School)、英国時計学研究所(British Horological Institute)、サザビーズと提携するチチェスターのウェスト・ディーン・カレッジ(West Dean College)、更にはサザビーズそのものやクリスティーズなどで時計職人としての腕を磨いた。

こうして時計職人としてプロの道に入ったマックス・ヴァン・ブロージュがまず働き始めたのは歴史あるイギリス、オックスフォードだった。この時の経験が、今回レビューする同社のThe Gentleman's Oxfordコレクションの由来ともなっている。その後彼は時計職人としての腕を買われてドイツやスイスなどでも国際的に働いている。ロレックスやスウォッチ・グループのETAなどの国際的な大企業で働いてきた彼だが、自らの腕時計を作りたいとの願いが募り、とうとう自ら腕時計ブランドを設立するに至ったのだ。

Van Brague Watch Companyの目指すところは、同社日本語版サイトを参考にさせて戴くと、「妥協のない卓越性と本物の美しさを備えるクラシックな腕時計」を造ること。それぞれの時計を自らデザイン、組み立てするのみならず、テストも自らの手で行うヴァン・ブロージュ氏の姿勢からは、その目標がただの言葉以上に重みを持ったものであることがわかるだろう。


The Gentleman's Oxfordコレクション



Image courtesy of Van Brauge Watch Company

「典型的なイギリスのジェントルマン、ローイング、大学」に代表されるとヴァン・ブロージュ氏が語るオックスフォード。彼が初めてプロとして仕事を始めたこの美しい街は、今も絶えず彼が持ち続けるデザインポリシーを思い起こさせるという。

The Gentleman's Oxfordコレクションには、男性向けに8モデル、女性向けに9モデル存在する。男性向けモデル名はジンの名称から取られており、女性向けモデルは著名なバレリーナの名前から取られている。今回レビューするのは、The Gentleman's Oxfordコレクションから、男性用の「Tanqueray」(タンカレー)というモデル。


ジン好きな方ならご存じの通り、タンカレーはイギリスのジンブランドだ。タンカレージンは元々1830年にロンドンのブルームスベリー地区でチャールズ・タンカレー(Charles Tanqueray)により蒸留されたもの。その販売店であるEdward & Charles Tanqueray & Coはロンドンのバインストリートで1838年に創業という、歴史あるジンブランドだ。

早速開封してみよう。


化粧箱開封



ロゴがプリントされた大きな黒い箱。幅31cm、高さ11cm、奥行き22cmほどの大きなこの箱は、その表面にもテクスチャーがあり、存在感満点だ。


箱を開けると出てくるのは、なんとも美しい深いブラウン色の…アタッシュケース!


ハンドメイドのこのアタッシュケースは子牛皮を縫い合わせて作られており、真鍮製の留め具やDカン、カシメが味を出している。アタッシュケース本体からDカンがつなぎ止めるのは、これもまたレザーを縫い合わせ作られた取っ手。


箱の左右にはマグネット付きの留め具があり、これが左右で受け側の留め具に噛み合うことで閉じられる。開ける際には指で留め具を浮かせ、そのままケース上部を持ち上げれば良い。開ければ、ブラウンの外側と対称的にクリーム色の内部が明るくその姿を見せる。


上部にはブランドロゴがデボス加工されており、下側には左からOxford+アリゲーターレザーストラップ、中央に名刺と共に美しく製本されたブランド・コレクション解説書兼保証証明書、そしてその下部にはロゴ入りのクロス、右には付け替え用レザーストラップが収納されている。


(なおクロスは時計・宝飾業界用の高級マイクロファイバー製造で知られるスイスの家族経営クロス会社Keller Tradingのものだ。)

この箱は、ただの収納用の箱として機能するだけではなく、部屋の中にインテリアとして置いても美しい。箱のインナー部分左右の端からはツマミが出ており、これを引くとインナーは取り外せるようになっている。インナーは通常は見えない側面や底部も覆われており、アタッシュケース外部に出しても見栄えがする。そしてインナー部分を取り除いた内部も同様に覆われているので、このまま素敵なアタッシュケースもしくは小物入れとしても使用可能。多くの時計ブランドで化粧箱はただの箱に終ってしまうが、Van Braugeの箱には美しさ、実用性、遊び心もあるという点も評価したい(実際ヴァン・ブロージュ氏は取引先に合う際などにこの箱に時計を入れて持ち運ぶそうだ)。

ヴァン・ブロージュ氏は若かりし頃、英ミッド・ウォリックシャーのアート・デザイン大学で、装飾を施した葉巻箱を手作りしていたこともあるというが、その経験あってこその細かなこだわりが見られる。


ケース


43mmのケースは316Lステンレススチール製。厚みは13mm。風防は3層のARコーティング(反射防止コーティング)を施したデュアルカーブ・サファイアクリスタル。


風防は中央が高くなったドーム状、僅かな傾斜を描きながら艶のある仕上げのなされたケースへと滑らかに繋がる。


竜頭はガスケットを持つ防水仕様。ケースの竜頭を受ける側であるケースチューブにもガスケットとダブルOリングが装備されており、厳重に水から守られている。竜頭の形状は第一次世界大戦時のイギリスのミルズ型手榴弾にも似た縦横の刻みが施してある。頭頂にはエナメルでロゴが記されている。


ケース側面は上部中程が少し突出しており、ケース裏に向かい徐々に狭まっていく。このケース表面の傾斜は、ケース裏にまで続いており、カーブの美を一つの特徴としている。文字盤を紹介する前にケースの裏側をご紹介しよう。


ケース裏とムーブメント



ケース裏面には目を見張る物がある。表の風防と同様に3層のARコーティングが施されたデュアルカーブ・サファイアクリスタルがはめ込まれているのだが、風防の大きさは表面とほぼ同じ。多くのオープンケースでは、ムーブメント系よりも小さい風防が用いられるため、ムーブメントの端が見えづらいが、この大きな風防では、時計の美しい心臓部が隅々まで見て取れる。


使用されるムーブメントは、Sellita SW 220-1をベースに改造を加えたVB-24A。38時間のパワーリザーブで、振動数は28,800 bph。レギュレーションもCOSC認定レベルにまでなされており、後述するが様々なテストも同社内で行っている。ムーブメントはコート・ド・ジュネーブ、ペルラージュ模様が施されており、ブルースチールネジと相まって美しい。テンプには非磁性で耐腐食性の合金、グリュシデュールが用いられ、ヒゲゼンマイは温度による変化を受けにくいアナクロン、主ゼンマイには切れづらく弾性が長く持つニバフレックス1が採用されたムーブメントだ。


ローター部分にはブランドイニシャルと共に勝利と栄誉のシンボルである月桂樹が刻印され、ブランド名は金にインクが入れられている。ぱっと見では判別不能な大きさではあるが、よくよく注意して見ると、月桂樹部分は黒く墨入れされているわけではなく、実は切り抜かれていることがわかるだろう。ローターの向こう側の歯車が月桂樹の葉の向こうに見え隠れする。細かすぎるディテールだが、その緻密さはVan Braugeの追求する正確性の現れとも言えるだろう。


独自ローターを持つ時計ブランドは少なくないが、The Gentleman's Oxford内部のVB-24Aムーブメントでは、角穴車(ラチェット・ホイール)にも独自のものが用いられている。角穴車は月桂樹の葉の刻印で2重に縁取られており、その内側、中心より4方に「VB」のイニシャルが刻印されている。角穴車はその半分以上を他の部品に隠されている歯車であるが、ここにも同社の細やかなこだわりが見られる。


もうひとつ、ケース裏から見えるのがケースを保護する部材だ。ムーブメントはファラデーケージ(導体に囲まれた空間のこと)として機能するムーブメント・リング内部に納められ、メタロセン・ブタジエン・ゴム(MBR)リングで懸架されている。


Image courtesy of Van Brauge Watch Company

この複雑な構造はケース外部からの衝撃からムーブメントを守ると共に、磁場からムーブメントを守る役割を果たす。ゴム報知新聞によればメタロセン・ブタジエン・ゴムは点と面に対する耐衝撃性を両立する合成ゴム。ミューメタルはニッケルと鉄の合金であり、これは透磁率の高い物質だ。そのため、この部材が磁束を吸収することで、その内部に磁束が向かわなくなるため、磁場を遮蔽する用途で使用される。


ミューメタル部分には時計の機能が金色で刻印されており、耐磁、耐衝撃部分にはピクトグラムも使われている。

裏蓋は表面よりも1mm小さい42mmとなっている。裏面の美しさを更に強調する要素として、裏蓋が「隠しアクセスでネジ留め」されていることがある。そのため多くのねじ込み式の裏蓋に見られるような、裏蓋オープナーの爪を引っかける部分も無ければネジ穴も、こじ開け口もなく、ケース裏はつるんと美しい。


裏の風防もデュアルカーブであると記したが、これは表の風防よりも緩やかな傾斜で中心部が盛り上がっている。このため時計裏がフラットなものと比べ、装着したときの腕との接地面が小さいため装着感が良い。


文字盤



文字盤は油圧スタンプ加工されたデュアルカーブのクリーム色のもの。


日付ディスクも文字盤とマッチしたクリーム色となっている。この文字盤と日付ディスクの色の統一性は多くの時計ブランドが軽視するところであり、日付ディスクだけが文字盤から目立つ時計はかなり高価なブランドものでも少なくない。個人的には日付ディスクの色は文字盤と同じであるか、意図的に異なる配色にすべきだと考えている。Tanquerayモデルは文字盤と同色の日付ディスクが美しい調和を与えており、好ましく感じる。

日付ディスクの丁度外側を通るようにして存在するのはレイルウェイ目盛り。この目盛りのレールにあたる部分は立体的に飛び出し、枕木に当たる部分は黒いプリントとなっている。


レイルウェイ目盛りの内側にはギョーシェ彫りが施されている。これはその中でもクルー・ド・パリ*と呼ばれる模様。
*Clous de Paris:文字通りの意味としては「パリの鋲釘」となるようだが、パテック フィリップによればその意味するところは「パリの舗石」だそう。ヴァン・ブロージュ氏もこれはパリの道に敷かれた四角い敷石を意味すると述べているので、この模様の意味するところは「パリの敷石」で間違いないだろう。


クルー・ド・パリとレイルウェイ目盛りの外側は、一見すると平坦に見えるかもしれない。しかしここにも実は非常に細かな装飾が施されている。時計の真ん中を中心とした同心円状に、レコードパターンが溝を連ねているのだ。

レコードパターンは一般的に、文字盤に光が当たる際の反射を少なくし、可視性を高めるとされる。確かに艶のあるインデックスと針との対比で時間確認を容易にしていると言えるかもしれないが、個人的にはそのような機能性はさておいて、他の文字盤要素と共に一見シンプルながらも細かく複雑な模様をもつことで、時折手元の文字盤を眺め、所有者ではなければ解らない秘めたる楽しみが手元に与えられるということにより大きな意味があると感じる。

インデックスの各時部分には外側が僅かに幅広となり、外側に面する辺が湾曲した、銀色のバー状インデックスが用いられている。この湾曲部分に覆われるようにして位置するのはスーパールミノバの蓄光部分。蓄光はスーパールミノバのBGW9。The Stowa EnthusiastsによればこれはスーパールミノバのC3に次いで最も明るく、明るさが長続きすることで知られる蓄光材だ。丸い蓄光部分の径は1mmにも満たず、蓄光という利便性を与えながらも腕時計の持つクラシカルな統一性を阻害しない、考えられたデザインとなっている。


各時に配されたバー状インデックスの時計中心に向いた先は、この突出したレールの上に載るように配されているのも面白い点だ。


同じくクリーム色のダイヤルリングには黒い輪が一周し、Van Brauge Watch Companyの在する土地「LONDON」が30秒位置に記されている。それを除けばダイヤルリングには秒数が5秒刻みに記してある。15,45,60秒は赤字、その他は黒字だ。

時分針はクラシカルなドルフィン針にスーパールミノバが載ったもの。こちらもBGW9。光に乏しい冬のフィンランドの室内であっても(更には驚くことにオフィス環境などよりも暗い家の中であっても)、袖の外に時計が露出していさえすれば暗所で光る。


なお矢尻型の秒針は、その先に赤い菱形の半透明素材がはめ込まれており、時折文字盤にステンドグラスのように赤いシルエットを落とす。しかしこの赤い部分も実はスーパールミノバの蓄光素材、「187C」が使われている。この部分はBGW9よりは暗めで、BGW9の発光色を青緑とすれば黄緑に近い色で光る。普段は赤く透明な色をしたこの秒針が暗所で黄緑に光るなんて初めて見たときには驚いた。


この写真は文字盤面にフラッシュライトを照射して光らせたもの。特に秒針の187C部分は暗いフィンランドの暗い室内光の中で自然な状態で使っていてはここまで光ることは無いが、BGW9蓄光材部分は前述の通りきちんと蓄光できる。


ストラップ



ストラップは22mm、クイックリリース式となっている。しかし通常のただの棒状バネ棒ではなく、湾曲型でなおかつクイックリリース式。特注ものとのこと。

丸いケース部分のカーブに沿ってストラップが弧を描いている。ケースが丸い時計に直線状のバネ棒が付いたものだと、ラグの最もケースに近い箇所と、ラグ間に位置するケースカーブの最も突出した部分との間に、直角三角形が対面するように二つ連なったような「M」字状の隙間ができ、(文字通り)どことなく「間の抜けた」印象になってしまう。しかし、この形状ではケースに沿う形でストラップが伸びるので、より一体感ができるのだ。


ストラップは2本付属しており、一つは本アリゲーター革(写真左)、もう一つは子牛皮(写真右)のものとなっている。どちらもケースと同色のステンレススチール製バックルが付いている。バックルは大きく、しっかりとした作り。3パーツ(+バネ棒)からできているようで、中央パーツには月桂樹とVBのイニシャル、そしてVAN BRAUGEのロゴが黒インクの墨入刻印されている。


アリゲーターストラップは、米フロリダ州エバーグレーズからのアリゲーター革(Everglades Alligator)を使用している。やはり型押しのものとは違うきめの細かい革密度、滑らかさは本物のアリゲーター革ならでは。なおVan Braugeのウェブサイトからは単品でアリゲーターストラップを購入することも可能で、単価は345ポンド(約5万円)となっている。緑に染められたレザーと同色の糸で表側が、裏は肌色の多分牛革製であり、そちら側はオフホワイトのレザーがオフホワイトの糸で縫われている。裏側には「GENUINE ALLIGATOR」とVBロゴの刻印。


子牛皮のストラップもまたグリーンではあるが、アリゲーターストラップと比べて僅かに明るめの色合い。使用されている糸は、両面ともオフホワイトの糸で、ストラップ裏面もオフホワイトとなっている。


写真上がアリゲーター、下が子牛皮。これまでの写真とは色味が違って見えるかもしれないが、この写真の色合いが実際のものに近い。どちらもクラシカルではあるが、少々違った雰囲気を醸し出しており、気分を変えたり時計の与える印象を調整するのにうってつけだ。


16~17cmほどの私の手首では2番目に小さいバンド穴が丁度よい。


テストと保証



Image courtesy of Van Brauge Watch Company

特に品質管理には気を遣っており、ムーブメントのカレンダーは組み立て以前、5日前からテストされる。文字盤と針をムーブメントに取り付け、ケースに入れた後も5日間かけてムーブメントのテストを行い、それらにパスして初めてケースが閉じられ、120mの深度相当の水圧テストが行われる。そして最後に再度5日間かけて時計のテストが行われる。

この長いテストを行った後に初めてVan Braugeの時計は発送されるのだ。


精度はスイスWitschi社のWatch Expert IIIという時計歩度測定機によりテストされており、その結果が機械から直接印刷されたものが封入されている。ここでは、日差(rate)、テンプの振り角(amplitude)、テンプの左右振り幅の差であるビートエラー(「片振り」とも、beat error)が記されている。日差は0秒、振り角289度、ビートエラー0.1ミリ秒と記されている。


耐水性テストはWitschi社のProofmaster 5でテストされている。加圧状態と減圧状態をテストし、そのときの時計の変形を測定し、腕時計の防水性能の規格であるISO 22810に基づき計算する。圧が変わると変形があるはずであり、途中で元の形状に戻る場合や変形しない場合やには漏れがあるということがわかるのだ。テスト結果からは-0.7barの減圧、+10barの加圧どちらの試験もパスしていることが判る。


なおこのテスト証明が入っているのは、ブランドの歴史や時計の機能を紹介すると共に保証書の役割も果たす小本。糸により製本されており品がある。


手書きでモデル名や購入日、そして制作者であるヴァン・ブロージュ氏のサインが記されている。保証は製造欠陥に関しては無期限保証。それ以外の保証に関しては24ヶ月間保証がある。それ以降は修理費が掛かるが、アフターサービスや修理に関しては、サービスエージェントが北米、ヨーロッパ、アジアに位置するとのことで安心だ。何かあれば保証書に記されている連絡先に知らせれば24時間以内に返事が来るとのこと。


まとめ



The Gentleman's Oxford - Tanquerayモデルの価格は£2550、日本円では38万0720円(記事執筆時)。有名ブランドの時計が買える価格だ。

しかしこれはブランド名を気にする人の時計ではない。これは時計を本当に愛する人のための時計だ。

私に言えるのは、この時計は同価格帯で購入できる時計の多くよりも、細かく考えられて作られてきたであろうことだ。その性能やこだわりの面でも同価格帯の時計以上であると言えるし、私が所有する某有名ブランドの40万円の腕時計と比べても、その品質、性能、デザイン、どの点においてもこのVan Braugeの腕時計の方が優れていると断言できる。

何よりも大きな有名ブランドとは違い、一人の職人がデザイン、組み立て、調整、テストまで行って生み出されたアルチザン時計なのだ。Van Braugeは、大量生産化や国際ブランド化の波にのまれ消えていった、技のある職人による時計作りの伝統を今に残し蘇らせようというブランドであるとも言えるだろう。


ブランドの歴史や知名度が価格を左右する腕時計が数多く存在する中にあって、妥協することなく品質を追求したデザインの中に、完成度の高い優れた時計を造り出すVan Brauge Watch Company。今後も注目していきたい時計会社だ。

なお、同社の腕時計の発送は全世界無料。注文があってからヴァン・ブロージュ氏が組み上げ、テストし、それから発送されるので手元に届くまでには時間がかかる事にご注意。ウェブサイトはきちんと翻訳された日本語ページも用意されているのでご確認あれ。


Source: Van Brauge Watch Company, ゴム報知新聞TDK, FHH, Witschi

(abcxyz)

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