WWI終戦100年、当時の飛行機乗りにオマージュを捧げた腕時計AXIOM Watches「Montre D'Aviateur, Modèle I」


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文字が見やすく実用性の高いパイロットウォッチ。元々飛行機乗りのために作られたパイロットウォッチであるが、一般的に購入できるものは、現代のパイロットに使われる物や、第二次世界大戦当時の復刻品やそれらにインスパイアされたものがほとんどだ。

(写真は第一次世界大戦のフランスのエースパイロットで70機以上を追撃したルネ・フォンク / René Fonck)

そんな中で、最初の世界大戦時のパイロットウォッチにインスパイアされた腕時計キャンペーンがKickstarterに颯爽と現れた。それがAXIOM Watchesの「Montre D'Aviateur, Modèle I」だ。その出で立ちや文字盤内の要素は第一次世界大戦中の要素を盛り込みながら、信頼のスイス製ムーブメントに豪華なカーブしたサファイアクリスタル風防など現代の時計技術を融合させた時計となっている。



AXIOM Watches


フランスのAXIOM Watches社はKickstarterで既に2回のキャンペーンを成功させており、特に2017年9月に行われた2回目のキャンペーン「«26» BLEU HORIZON」キャンペーンでは目標の1000%以上の金額を集めた強者だ。JonathanとPriscilliaの二人により作られたAXIOM Watchesの強みはフレンチデザイン。彼らの時計は丸みを帯びたケースと、赤い12時インデックスがアイコニックな要素となっている。

そんな同社の3度目のキャンペーンとなるのが今回の「Montre D'Aviateur, Modèle I」だ。早速キャンペーンプロモーション動画から見ていこう。


Montre D'Aviateur, Modèle I




316Lステンレススチール製42mmのケース径の中にはサテン仕上げの黒色の文字盤。黒色マット地の文字盤は光を反射しないため、空の上で強い陽の光を浴びる状況でも時間が見やすい。


そこに堂々と居を構えるのはアラビア数字のインデックス。12時は深い赤色で、1時から11時まではペールイエロー色で蓄光となっている。同じくペールイエロー色の蓄光塗料が塗られた時分秒針の3針を備え、時針はカセドラル型、もしくはコブラ型などと呼ばれる形。これは少なくとも1850年代の時計にも使用されているし、ミリタリーウォッチの復刻モデルなどで使用されることでも知られる針だ。


この淡い黄色は、古いラジウムを模したものだ。ラジウムは、蓄光素材が一般的使われるようになるより以前、暗い中でも腕時計の時刻がわかるように夜光塗料としてと使用されていた。ラジウムは後に塗料を作業員に放射線障害が現れることなどが明らかになり使用されなくなったのだが、第一次世界大戦時のパイロットウォッチをモチーフにした時計インデックスにはピッタリの色合いだろう。


使用されている3針の中でも特徴的な秒針は、1918年当時のフランスの戦闘機の計器に使われていた針と同じ形をしており、軸を中心に二方向に伸びる形となっている。一方向の先は中抜きの菱形で、蓄光素材が塗られており、もう一方光の先は円形となっている。この特徴的な秒針部分に文字通り更なる深みを与えているのは、秒針インデックス部分が金属の縁で覆われ、なおかつ文字盤から一段奥まっていること。


風防は緩やかなカーブを描いたサファイアクリスタル製。レトロなドーム状風防の時計の多くが安価だが傷つきやすいプラスチック素材を使う中、傷が付きにくいが加工が高価なことで知られるサファイアクリスタルでレトロ感溢れる傾斜を表現しているのは豪華だ。

またこの写真では、まるで武器のマーキングかのように側面に「Modèle I」のモデル番号が刻印されていることも解る。同時にラグがケースから下向きの線を描いて出ていることも解るだろう。ラグは上から見るとDの字状に時計から突き出しており、一本のストラップを両方のラグに通すタイプ。NATOストラップなどと同じスタイルだ。


ケース3時方向から突出する竜頭はレトロなオニオン型。ケースは「Gris de Guerre」(英語だと「War Grey」)と呼ばれる特別な仕上げになっている。これはイギリスの2連式7.7mmヴィッカース重機関銃の青み付けコーティングに使われた無煙炭(anthracite)PVDプロセスを模したもの。


ヴィッカース重機関銃は第一次、第二次の両世界大戦で活躍し、フランスのスパッドXIII、ニューポール 28や、イギリスのソッピース キャメルなどの戦闘機に搭載され、プロペラ越しに弾丸を放った。ヴィッカース重機関銃も写ったこの写真は、ニューポール 28に搭乗するアメリカの追撃王エディー・リッケンバッカー(Eddie Rickenbacker)だ。


ケース裏面はAXIOMのロゴ、シリアル番号、「Modèle I」のモデル番号が刻まれたステンレススチール製で、中央部分はこちらもサファイアクリスタル製で内部のムーブメントが覗き見える。

その心臓部を担うのは信頼のスイス製、Sellita SW 260-1。31石、28,800vphでパワーリザーブは38時間のムーブメントだ。AXIOM Watchesの腕時計としては初めてスイス製ムーブメントを搭載すると言うことも重要なポイントとなっている。ケース裏面からはAXIOMのロゴが入ったローターも見ることが出来る。


空を舞う飛行機乗りのためのパイロットウォッチだが、防水性能も200mと充実している。(腕の良い飛行機乗りだって緊急時には着水しないといけないことだってあるしね。)


ストラップは柔らかいカーフレザーを使用した、一般的な(ケース両端のラグにそれぞれ取り付ける形の)14mm幅の「Noyer」ストラップの他に、「Acajou」ストラップも用意されている。


「Acajou」ストラップの方は、14mm幅のストラップがケース両脇から出ると共に、ケースの裏側が直接肌に触れない形でストラップが26mm幅の補強ストラップに通された形のもの。これは昔の戦争で使用されていたミリタリーウォッチでは一般的なストラップ形状だ。


時計の化粧箱もこだわりのデザインで、1900年代初頭のパッケージングで用いられたのと同じ形式や製造技術で作られている厚紙製のものとなっている。


まとめ



「Montre D'Aviateur, Modèle I」は第一次世界大戦のパイロットウォッチの完全復刻ではない。AXIOM Watchesが追い求めた時計、それは、各所に当時の要素やスタイルを取り入れると共に、現代の時計技術と融合させることにより、過ぎ去りし日の大空の覇者達にリスペクトを払い、レトロでありながらも新しく、実用に耐えうる腕時計だ。

AXIOM Watchesのその想いがクラウドファンディング出資者達の心にも響いたことは、キャンペーンの成功からも見て取れる。「Montre D'Aviateur, Modèle I」は終戦から100年である11月11日にKickstarterでキャンペーン開始するやいなや、開始わずか5時間で資金目標を達成。資金調達締め切りまで19日を残し、すでに目標金額の240%を超える240万円以上を集めている。

第一次世界大戦をモチーフとしたパイロットウォッチが欲しい方だけでなく、他にはないユニークなスタイルの腕時計を求める方にもお勧めできる一本だ。




Image courtesy of AXIOM Watches

(abcxyz)

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