上海問屋で「火と水で発電するUSB充電器」が販売中。「The PowerPot X」や「BioLite」よりいいかも?

「Amazon最大のセール」とは言うもののなんだかパッとしないAmazonプライムのセールを尻目に、上海問屋の「大決算セール」のメールが来た。





上海問屋は時々非常に優れた製品を売っていることがあるが、たいていの場合そのメールマガジンのメールは読まないでいる。だが今日はメールタイトルに「火と水で発電するUSB充電器」とあり目を引いた。実際にメール中のリンクをクリックして商品を見てみたら意外と面白いので紹介しよう。


USB充電器

USB充電器
価格:11,999円(税込、送料込)



商品のネーミングは何とも言い難い、商品の特徴が全く現れていない、売る気も感じられない、『USB充電器』というもの。

平たく言えば、ペルチェ素子とかそういうのが中に入っていて、火の熱と、沸騰しても100度以上には温度が上がらない水との温度差で発電するもの。このアイデアは珍しいものではないし、このブログでも紹介しているものが複数ある:

・「The PowerPot X」。鍋。鍋で湯を沸かしたりしながら発電するもの。当ブログでレビューしている

・「BioLite」キャンプストーブ。内部で火を起こし、たぶん外気との温度差で発電。ブログでは結局ほとんど取り上げていないが。





これらの(私が所有する)製品と比べて、この上海問屋の『USB充電器』の優れている点としては、「単機能性」とそこからくる「携帯性」がある。

・単機能性
「The PowerPot X」と「BioLite」に共通することは、電気を起こすことはそれ自体のみを目的としてはいない。「The PowerPot X」は湯を沸かすと同時に電気を生み、「BioLite」は火をおこすと同時に電気を生む。一方の『USB充電器』は「火と水」を使って電気を生む。同時に火を起こすことや、水を沸かすことを機能に含めていない、電気を生むことに特化した単機能の製品だ。

・携帯性
「The PowerPot X」と「BioLite」は、電気を生む以外の機能を備えているがために製品そのものが大きくなっている。また、どちらも「電気を生む」という機能を除いて製品を見てみれば、それは鍋としても、キャンプストーブとしてもそれらの単機能商品と比べて、機能、質、携帯性などの面で優れているとは言い難くなっている。『USB充電器』はそういった部分はしょい込まずに、発電に特化させたために携帯性が高い。水を入れる部分もシリコンの折り畳み式カップとなっている他、折りたたんだ時の形状もなかなか工夫されているようである。

出力の理論値は5V/0.5Aと、「The PowerPot X」の5V/2Aと比べると出力は低いが、携帯性がそれを補うだろう。

『USB充電器』は単機能製品ではあるが、「The PowerPot X」のように水を沸かしたい、「BioLite」のように火を起こしたい、などという場合なら、鍋やキャンプストーブと共に使用すればいいわけだ。災害時などの非常用に携帯したい場合にも、単体では場所を取らないし、
誰かが火を起こしているところにお邪魔して発電するといった使い方もできる。一方「The PowerPot X」や「BioLite」ならば、発電する必要が無くたって、発電する機能を付加しているために大きくなっている本体を持ち出さねばならない。

なお、上海問屋の『USB充電器』ページで使用されているのはColemanのフェザーストーブシリーズのようだ。





この『USB充電器』は面白いと思ったからこうして紹介しているが、自分はこれを持っていないので実際どれだけ実用に耐えうるものなのかは保証できない。だが、上海問屋では面白くていい商品は結構品切れになる傾向があることも書き添えておこう。


(abcxyz)

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