生活費が高ければ移住すればいいという考え方。でも、物価が安いとこってどこよ?

知り合いが少し前に教えてくれた、Futre Insightの「ニート革命再々考とWebだけで月10万円稼げる力」という記事。詳しくはリンク先の記事を読んでもらうとして、私が注目したのは記事内に記述のある「月10万円をWEBで稼げれば、東南アジアだったら良い生活がおくれる」というところ。

そう、ネットで10万円稼ぐことが可能なら(ネットじゃなくても、現地ででも、要は稼げればいいんだが)、もっと物価の安いとこに移住すればいいのだ。

現地の言葉で、もしくは世界の共通語とも言える英語で、ある程度の意思疎通が出来なければいけないだろう。それがネックになっているならその言語を身につければいい。私が英語を身につけた方法なら、姉妹ブログである、ヨーロッパのダンス系ブログの記事「『イングリッシュ・モンスターの最強英語術』書評と、もっといい勉強方法。」で紹介している。

そしてもちろん、移住先はある程度ネット環境の整った地域である必要もあろう。だがもちろんそんなのはネットで検索すればある程度は分かる。それよりもまず、どこに移住したいのか探してみるのがいいかもしれない。

じゃあどこに移住しよう?

そう考えた時に、まず自分の収入、もしくは貯蓄である程度の年数を十分に暮らせるだけの生活費の場所を探さなければならない。

例えば、このNumbeo.comというサイトを使ってみよう。このサイトは、ユーザーがつくったデーターベースを元に、世界中の国々の生活費からヘルスケア、交通量に犯罪、汚染具合までを数値化し、比較できるサイトなのだ。無論、ユーザーから情報提供のない地域の情報はないが、このサイトに情報を提供する人間が住んでいる/いた場所と考えれば、「このサイトに情報のある地域」だというだけである程度の安心感を感じることもできよう。

こちらがNumbeo.comの提供する生活費ランキングだ:Current Cost of Living Index

アメリカのニューヨーク市の生活費を基準(100.00)に、基準値よりも高い地域から表示されている。ランキングは左から右に

都市/City
物価/Consumer Price Index
家賃/Rent Index
物価プラス家賃/Consumer Price Plus Rent Index
食料品/Groceries Index
レストラン価格/Restaurant Price Index
現地購買力/Local Purchasing Power Index

となっており、初期状態では物価が高い順に表示されているはずだ。物価は、食料品、レストラン価格、交通、公共料金を含んだもの。レストラン価格は、外食時にかかる費用で、バーで飲み物を飲んだ時にかかる費用なども含まれている。現地購買力は、その土地の平均的な収入を得ている人が、どれくらいその土地で物品やサービスを買うことがことができるかを示すもの、でいいのだろうか?例えば、この値が30だった場合、ニューヨーク市で平均的な収入を得ている人と比べて、物やサービスを購入する資金力が70%少ないということ。

物価が今のところ一番高いのはノルウェーのスタヴァンゲルで、物価が190.93となっており、現地購買力は76.26だ。続くノルウェーのトロンハイムと首都オスロも同じく物価は高く、現地購買力はニューヨーク市を下回っている。一方、それらノルウェーの都市に続き4番目に物価が高いのはスイスのチューリッヒ。だが面白いことに現地購買力は135.98と、ニューヨーク市よりも大きくなっている。

物価が高い都市を見ていてもしょうがないのだが、東京(物価:137.19)と大阪(物価:136.78)が物価が一番高いスタヴァンゲルから数えて12番目、13番目に高いのは覚えておいて損はないだろう。つまり、ニューヨーク市で暮らしたほうが東京や大阪に暮らすよりも安上がり、ということなのだ。トップは大部分がヨーロッパ諸国で占められており、ところどころにオーストラリア(パースは東京より高い11位)やニュージーランド(オークランドの物価:116.67)、カナダ(サンダーベイの物価:117.99)などが入っている。

逆に、物価が安い方から見るとどんな都市が入っているのだろうか?サイトの物価のところ「Consumer Price Index」をクリックして安い方から表示してみると、まず出てきたのはインドのティルヴァナンタプラムというところ。ちゃんと日本版ウィキペディアページがある(ティルヴァナンタプラム)他、この人口74万人を有する市には国際空港もあるそうだ。そしてその物価はなんと31.14。家賃にいたっては4.95、ニューヨーク市で、例えば家賃がひと月10万円かかるとすれば、ここではたったの約5000円ということか。しかしながら現地購買力は45.63とそう小さくもないのは不思議だなぁ。フィリピンのダバオ(1910年代には日本からの移民も多かったそうだ物価:40.79)、ポーランドのルブリン(物価44.82)、エジプトの首都カイロ(物価54.45)なども物価が低めだ。

ちなみに相撲取り「把瑠都」の出身国であるエストニアの首都、タリンの物価は71.01、家賃は16.58、購買力は48.46となっている。そこから(カジノ付きの)船に揺られて3時間程度でついてしまうフィンランドの首都ヘルシンキはといえば、物価は110.97、家賃は50.46、購買力97.35となっているのは不思議だなぁ。

一方韓国の首都ソウルの物価は72.43、家賃は37.50、しかし購買力は119.47となっている。それよりも少し物価の高いのがアメリカのラスベガスで、物価は75.13、購買力は136.45だ。

皆さんの気になる国の物価はどうだろうか?このサイトはあくまでも参考程度に留め、移住に興味を持ったら実際にその土地について詳しく調べるのがいいだろう。

個人的にはエストニアいいかもなー…なんて思っている。

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